熊本県宇城市にある「たけ助産院」の取り組みが話題になっている。
熊本のママたちを新型コロナウイルスから守ろうとマスクを製作・販売をしている助産院だが、注目されているのは、そのマスクの製作から販売に至るまでの過程だ。
目次
熊本のママを守りたい助産院の取り組み
マスクの材料に物語が
マスクの材料となったのは、4年前の熊本地震の際に、全国の支援団体などが復興支援として『マザー&アースくまもと』に送った新品のサラシだ。
サラシとは、下着として使用される白い布のことで、主に和装の女性用下着として用いられている。また体に巻きつけるほど大きな布なので、これを利用して抱っこ紐などに活用する場合もある。
マザー&アースくまもとは、そのサラシを使った抱っことおんぶの練習会などをしてサラシを使用したが、大量に送っていただいたこともあり、イベントだけでは使い切ることができず残っていた。
そして、今年、コロナウイルスが広がった。
そこで、たけ助産院を運営する武田さんは、「熊本のママに心を寄せてくださった想いをそのまま熊本のママに贈らせていただこう」とサラシで作ったマスクが製作を決意した。
また、武田さんは、「産後のママが社会復帰をされていく過程を助産師として応援したい」という想いで、以前からたけ助産院の利用者であったママである宇城市在住の田中さんにマスク製作を依頼することに。
田中さんは、産後、新しいことに挑戦したいという想いから新しい発想のイラストやグラフィックレコーディングを実施、また多彩な製作物を作られている。
武田さんは、彼女の応援になればと、売上からゴムなどの材料費を差し引いた代金を製作費として田中さんにお渡しする予定で、助産院には利益はほぼ出さない形にするとのこと。
さらに武田さんは、「もし売れ残ったりしたら支援団体などに送って地域の方のお役に立つよう、今度はこちらからお礼の気持ちを循環させてもいいかもしれないと今の所考えています」と語っていた。
マスクは1枚200円、もしくは3枚セットで500円で販売。
販売場所は、たけ助産院だが、郵送も対応しているとのこと。
取材協力:たけ助産院(熊本県宇城市松橋町松橋1428−1)